(∴解なし)
国語的な考察と
化学的な反応と
数学的な証明と
全ての解を以ってしても
キミへの心中立てという「行為」に勝るものは
無いと思うのですが
行為に至るまでの心中は
全ての解を以ってしても
■
答えを訊くわけではなく
僕の出す仮定を聞くキミの反応を見て推察する
綱渡り的なバランス加減。
■
寄り過ぎると
拠り過ぎるから
一人で歩ける振りを
装えるうちは
■
始まりがないなら
終わりがない
なんて
都合の良い嘘。
貴方が吐き出した残滓は確かに
残酷な始まりを告げる。
■
躯だけの関係だと仮定したとして
僕がそれを望んでいると
キミが思いたいなら
それで続くのなら
泡沫の未来でも
■
キミの温度では
僕は溶けなくて
涙だけ
流れ落ち続ける夜には
僕の心は乾涸びてゆくばかりで
■
三千世界の烏を殺して
辿り着いた最果ての地にて
やっと貴方に
巡り
返り血に塗れた僕ですから
死も二人を別つことはできないのです。