2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

いつかはキミも 離れていってしまうのだろう。 キミらしく生きる為に。 僕以外の誰かと 幸せに過ごす為に。

出逢ってから キミに惹かれたから 一枚ずつ鎧を脱いだ。 全ての鎧を剥がされた僕を見たら キミが去っていってしまうかも知れないのに。

グラスに浮かぶ月の様な 傾けたら壊れるような恋なんか しなければ良かった。

遠くまで来てしまったから ほら、 僕にはもう キミの声は聴こえない。

キミが居なくなってから 全ての季節は冬同然で 傍らを通り過ぎてゆくのは 冷たい風だけなのです。

現で逢うことが叶わなくて 夢で逢うことも叶わなくて 眠ることにすら疲れた僕は 夢すら見ずに眠れる薬を求め始める。

目覚めたところで 隣にキミが居ないのならば 朝を迎える意味など 在りもしないというのに。

二人分煎れた紅茶は いつものように 飲まれないまま 一人分だけ冷めてゆくのです。

誰かが 代替可能品では無くなった瞬間に 代替品を棄ててしまうから 特別な誰か、が消えた瞬間に 世界は僕独りになる。

少し、悲しい想像 だけど 凄く、リアルな現実。 僕の世界から キミがいた痕跡が消えること。

嫌だ、と 言いたかったけれど 普段わがままばかり言っていたから こんな時くらい 言わないことにしてみたの。

空っぽの躯は 貴方を恋しがるから ドォルはもう 眠ることも出来ない。 艶笑を浮かべて 嬌声を奏でて ゼンマイ仕掛けで誰かを抱きしめ 貴方じゃない容れ物を与えても 自身の壊れたセンサーくらい 騙し通せる、振りをする。

ほら、ね。 僕の言った通り。 「ずっと」が、ずっとは続かないことなんて 知っていたはずなのにね。 それでも 期待してしまったら 気付く瞬間まで 他の夢も夢だったという現実に気付かない。

もう、二度と 其処で鳴くことは無いのだろう。 其処は きっと 空けておくのを止めた場所だから。 陽だまりの中には もう、僕の入るスペースなんて無い。

尻尾に引っかかった 最後の言葉は 車窓から入る朝日に照らされ 霧散していきました。 それでも僕はきっと 大事に持ったままだったのに消えてしまうのよりは らしくて良いね、と嘯いて 大して惜しくも無い振りをするのでしょう。

僕が四匹居れば 一匹、あげて 一匹、あげて 残りの二匹はお互いが望む言葉で 壊れた心を撫でていられたのに。