2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

檻を失くした鳥は 自由と言えるのでしょうか。 主を失くした愛玩動物は 自由と言えるでしょうか。 繋ぐものが無い事こそが 不自由だというパラドクス。

綺麗な思い出だけを詰めて旅に出れば ほら 綺麗な思い出は風化しやすいから 貴方のことなぞ 帰ろうとする頃には消えているから 貴方の処へ還ってしまわずに済むのです。

恋愛などと云うものは 凡て二重底で出来ていて シュレディンガーの猫みたいに いつだって半分は死んでいる。 僕は だから、 いつだって函を開けずに棄ててしまうのだろう。

必要なもの 不必要なもの 選ぶにはどれも大切で どれを棄てれば良いかわからなくなるから 結局 自身を棄てることで満足を得る

遠くへ行きたかった。 キミの呼ぶ声が 僕に届かなくなるくらい遠くへ 戻れずに済むならと願い 僕は海岸に靴を脱ぎ捨てる。

無理などしていない。 無理をしているように見えるのは キミがそのように見たいからなのです。 僕は 無理などしていない。 溜まった毒も、 中るまでは無毒なのです。

最初から 続くわけなど無いと知っていた。 知っていたけれど 始めてしまったのは 貴方に望みを掛けてみたくて 結局こうして傷つくとしても 誰かに望みを掛けてみたくなるのですから

嘘は吐かないと約束したから 全てが真実なのだとしたら せめて最後だけは 真実しか語れないのならば せめて最後だからどうか

傷つけるのが嫌なのだとしたら 最初から私など拾わなければ良かったのに。 手を伸ばされなければ 信じないでいれば 傷はもっと浅くて済んだはずなのに。

自由になって良いよ、と笑って キミの足音が途絶えた。 これがキミの言う自由なのだとしたら 僕は自由なんて要らない。 束縛と切り離された 孤独だけの自由なんて要らない。

諸刃の剣 等というのは只の甘言で 刃がついているのは 僕の方だけで 君につく傷は鈍くても鈍化しない 僕につく傷はいつかは消えてしまうから もっと傷をつけて下さい。 僕がキミにつけた傷はきっと こんな痛みでは償いきれない。

油断

感情など 見せることは過ちにしかならないのに ほら 無い方が痛くなどならないから 感情など知らない振りをしていたのに キミが優しくしたりなぞするから

永遠を望むには諦め過ぎていて 刹那を望むには醒め過ぎていて 人肌程度で刹那を望むほど熔ける筈も無く 醒めた眸で「愛」を観察する 幾ら身体を温めたところで 醒めた心は でしか熔けないと言うのに

貴方に愛された時間 私の眼は貴方を観るための道具でした 貴方に愛された時間 私の腕は貴方を抱くための道具でした 貴方に愛された時間 私の喉は貴方に紡ぐための道具でした 棄てられれば廃棄物 紡ぐ相手も居ないまま紡ぎ続けているのは 生きているのではな…

恋と定義づけてしまうには 哀しいくらいの痛みだとか 欲しいのは甘い言葉ではなくて貴方の負の感情で 痛みを引き受けることでしか 貴方を助けることができない私は それでも遠くへ 貴方の記憶が灰になるまで