2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

隠した傷痕に 爪を立てて 貴方を忘れようとする。 隠せないなら 沢山の嘘で紛らわせばいい。 腐りかけた温もりなんか、 ほら、 いくらでも。

欲しいのは 慈しみさえ塗り替える 歪んだ劣情。 僕が気に入る歪みなら 添って夢を見てみるのも良いね。 試すなら 触れる前に欲情させて御覧?

貴方の 私を哂う眼に欲情する。 目的に特化した ドォルを見るような眼で 焦がれたドォルは 今宵も独り 哂う眼を想い 影の上で嬌声を奏でる。

気が済むまで浸蝕すればいい。 僕に残っているのは キミが欲しがる事の無い あの人の影だけ。 僕ですら失い掛けている あの時の影だけ。

繋ぐならせめて 細くない意図で 生半可な意味じゃ 僕はもう海に還るし

遠くへ行くのだと言ってあの日笑ったキミに もうすぐ逢いに行けそうだよ。 こっちの世界はどうやら 僕の事があまり好きでは無いらしい。

一人より 二人で居る方が淋しいから 今日も私は 貴方無しで眠る。

貴方の前では 私はいつもドォルで 愛など無いと 恋など無いと 貴方を想う事など無いと 恋人に微笑む貴方へ 歯車の痛みなど 隠して笑っていた。

もしも などと云う言葉は好きではないから ヒトになりたいだとかは 思わないけれど それでも キミが見てもくれないのなら ヒトであれば或いはと

ねえ。 僕はただのドォルだから だけど キミだけに笑って キミだけに甘えて キミだけに膝を開きたいと 今宵も叶わぬ 祈りにも似た夢を。

貴方がさっき 飲み込んだ言葉が もう逢わない。 では 無い事を願う時点で 心と云うガラクタを 積んでしまった 私は欠陥品のドォル

痛みが 私を貴方へ還すから 貴方へ還りたい時は 傷をつけてみる。 あの日 暗い部屋で笑った 貴方の声をまた聞きたくて。 夢の中でなら 貴方の躯が傷をつけてくれるのに。 貴方へ還りたくて 現の私は傷をつける。

キミとなら 遠くまで行けるような気がした。 灯りが見えなくなるくらい 誰も彼も居なくなるくらい 遠くへ。 キミとだから 行ける気がしたのに 僕は いつの間に こんな遠くへ。

幸せな夢は ドアを開ければ夢の残骸 貴方が居ない現実 忘れた方が痛くないのに 忘れるのも痛くて握りしめた 最後のキスで貴方が消えるなら 貴方が居た記憶も消して 痛みも無いはずの素体が キシリと音を立てて軋む しどけなく倒れ込んだ腕の中で 流れたもの…

もしも と言うならあの時 素直になれば良かったのか 素直で無いのが僕だとして 僕で無いはずの選択肢。 選ぶとしたら 僕を否定して 選ばないのだとしたら キミを否定するしか ありえない話では無く キミを否定したかったのではなく 僕を否定したくなかっただ…