痛みを忘れる毎に 貴方の居た証しが消える。 嬉しいことなのか 寂しいことなのか 最後の一片までもの全てを 忘れ去ってしまう頃には きっと 貴方が与えてくれた 束の間の思い出も消え失せるだけで

恋も愛も棄てて 僕のところへおいで。 醒めた目で愛でて 繋がれたいキミを閉じ込めてあげる。

醒めた眼で愛でて 私の事を想う気持ちが 微かでも在ると謂うのなら 安らぎよりも慈しみよりも ドォルにとっては 疵だけの愛撫の方が永遠に近い。

貴方が産まれたことに、感謝。 僕に出逢ってくれたことに、感謝。 僕の傍に居続けてくれることに、感謝。 全ての事象は、多分不思議な理で繋がっている。

赤一色に塗り潰された そんな景色も 過ぎてしまえば 元の 無彩色の世界へと。

密やかに 貴方の心へ植えつけた あの毒の種が いつか芽吹けば良いのに、と思う。 今ではない「いつか」。 貴方がまだ辛うじて私を覚えている「今」ではなく もうすぐ私を忘れてしまう、その後に。 その時に貴方が 悔いることになれば良いのに、と思う。 唯、…

淀みなく紡ぐ貴方への言葉には 残念ながら 言霊は込めて居ないのです。 ですから 命無き言葉に貴方が縛られるとするなら それはきっと貴方の罪悪感。 唯、それだけの事。

鎧など 脱いでしまえば私と云うものを庇うものは無く 心など 閉じてしまえば貴方へ私を伝える術は無く それでいて 貴方と云う人の裸の心を求めるのは 貪欲なのでしょうか。 強欲なのでしょうか。 傲慢なのでしょうか。 それとも

貴方に躯を寄せた あの時の気持ちを恋だとするならば 貴方に心を寄せた この時の気持ちは 何と呼べば良いのでしょうか

私が植えつけた 毒の花の種は芽吹いたのでしょうか その答えはきっと 貴方が此処に居るという事象に唯 現れているのだと思います

夢を見ていた。 キミと共に歩む夢を見ていた。 叶わない夢だと知っていたから それに気付かない振りをしていたのです。

貴方を想って哀しくなることは 多分、 もう無いのでしょう。 そんな感情も、 今はただ悲しいだけ。

貴方の幸せなど 願っていないの、 と言ったら 貴方は どんな顔をするのでしょうか。 少女じゃない セクサロイドじゃない そんな私を知らなかったとでも? 私が女であることは 貴方が見ようとしなかっただけなのに

そうやってまた 触れる度に 私が心を開くと思っているのなら

恋が終わる瞬間は さよならの瞬間ではなくて 逢えなくなる瞬間でもなくて ただ 貴方が私の方を見てくれなくなったから

貴方の躯が離れる瞬間 私は 貴方の心が離れたのを識った。 ほら、 貴方についた傷跡なんか 私から離れる前に 既に消えているのだから 貴方の心は痛まないでしょう?

キミにあげた サボテンの花が ずっとずっと咲かなければいいと思う。 サボテンを見るたびに 僕との事を思い出して キミの心を刺し続けたらいいのにと思う。

貴方がそれを望むならば 私はそれを受け入れるのに いつまで経っても 貴方がそれを望まないから 私はここから解放されない

多分ね、 このまま 僕の気持ちもね、 一緒に棄てられるんだろうな って思う瞬間。

無意識下の言葉の方が 多分貴方の本音に近いとしたら 意識した言葉なんて ただのガラクタ。

忘れるより 忘れた振りをする方が楽 なんて 忘れられない痛みですら 捨てられずにいるのに。

貴方が残していった欠片を 両手に余るほど拾い集めたけれど 気付いてみれば それは皆、私の部品ばかりで その時に やっと、棄てられたのだと気付きました。

(総集編記念試作品)

眠りに落ちる度に 夢で貴方に逢えるのは 僅かばかりでも 逢いたいと 思ってくれているから、 くらい思わせて 夢でしか逢えないなら いつまでも夢の中に 想いが重すぎるから 全部抱えて夢に落ちて沈む 貴方に逢いたいオディールは 羽ばたく翼すら棄てたいと願…

乾いたと思っていた僕の心は キミがくれた水分の所為で キミを失ったことで捩れて キミがくれた分の水分を 必死で吐き出そうとしている。

一般論よりもね 飛び越えたところで 知ってもらいたいことがあったのだけどもね。 ズルイじゃないか。 言えない僕にその言葉を期待するなんて。

僕がキミに恋をしていたのだと 多分キミは信じて居なかったのでしょう。 僕だけが少し期待して 夢を見ていた。 ただ、それだけ。 3度目の夢も、叶わないまま溶けてしまいました。

一言で済ませれば 温度を思い出す前に貴方とバイバイできたのに。

捩じれた感情が繋ぎとめるから 進む一歩も 戻る一歩も 等しく踏み出せない。 忘れることも 受け入れることもできなくて 僕はただキミの残した記憶に縛られて眠る。

誘惑されそうな瞬間は それを振り切るのが最高に愛おしい。 ギリギリまで食べないでいれば 美味しくないことには気付かずにいられる。

冷えた身体と冷えた心と 温めたいなら僕は凍死覚悟で キミの温度は永久凍土に近くて痛い