2006-01-01から1年間の記事一覧

二度と逢えないと知っていたら キミの手を離したりは しなかったのに。

要らなくなったものを棄てるみたいに 僕の傍から居なくなった キミはきっと 乾くことのない 僕の傷跡にも気付くことはない

いつかはキミも 離れていってしまうのだろう。 キミらしく生きる為に。 僕以外の誰かと 幸せに過ごす為に。

出逢ってから キミに惹かれたから 一枚ずつ鎧を脱いだ。 全ての鎧を剥がされた僕を見たら キミが去っていってしまうかも知れないのに。

グラスに浮かぶ月の様な 傾けたら壊れるような恋なんか しなければ良かった。

遠くまで来てしまったから ほら、 僕にはもう キミの声は聴こえない。

キミが居なくなってから 全ての季節は冬同然で 傍らを通り過ぎてゆくのは 冷たい風だけなのです。

現で逢うことが叶わなくて 夢で逢うことも叶わなくて 眠ることにすら疲れた僕は 夢すら見ずに眠れる薬を求め始める。

目覚めたところで 隣にキミが居ないのならば 朝を迎える意味など 在りもしないというのに。

二人分煎れた紅茶は いつものように 飲まれないまま 一人分だけ冷めてゆくのです。

誰かが 代替可能品では無くなった瞬間に 代替品を棄ててしまうから 特別な誰か、が消えた瞬間に 世界は僕独りになる。

少し、悲しい想像 だけど 凄く、リアルな現実。 僕の世界から キミがいた痕跡が消えること。

嫌だ、と 言いたかったけれど 普段わがままばかり言っていたから こんな時くらい 言わないことにしてみたの。

空っぽの躯は 貴方を恋しがるから ドォルはもう 眠ることも出来ない。 艶笑を浮かべて 嬌声を奏でて ゼンマイ仕掛けで誰かを抱きしめ 貴方じゃない容れ物を与えても 自身の壊れたセンサーくらい 騙し通せる、振りをする。

ほら、ね。 僕の言った通り。 「ずっと」が、ずっとは続かないことなんて 知っていたはずなのにね。 それでも 期待してしまったら 気付く瞬間まで 他の夢も夢だったという現実に気付かない。

もう、二度と 其処で鳴くことは無いのだろう。 其処は きっと 空けておくのを止めた場所だから。 陽だまりの中には もう、僕の入るスペースなんて無い。

尻尾に引っかかった 最後の言葉は 車窓から入る朝日に照らされ 霧散していきました。 それでも僕はきっと 大事に持ったままだったのに消えてしまうのよりは らしくて良いね、と嘯いて 大して惜しくも無い振りをするのでしょう。

僕が四匹居れば 一匹、あげて 一匹、あげて 残りの二匹はお互いが望む言葉で 壊れた心を撫でていられたのに。

答えない、のは 望んでも 叶えてもらえないのが怖かったから。 応えない、のは 望まれても 叶えてあげられないのが怖かったから。 叶わない願いなぞ 音にしなければ 失望することもないのだろう。

留めてくれるのを 期待していたのだろうか。 必ず負けると判っていたのに? ジャッジを下された後に 口を噤んだのは きっと 非難する言葉を吐いてしまうと気付いていたから。

恋を、 していたのかもしれない。 いつも通りの 興味本位ではなくて。 それでも僕は いつも通り 全てを手放した後にしか 気付けないのです。

面倒だとか 選べないとか そんな ご大層な理由ではなくて 負けるのを覚悟で どっちを選ぶのか 知りたかっただけだったと言ったら キミは一体 どんな顔をするだろう。

愛しているからと言って 共に歩みたいと云うハナシではなくて 愛してるから 何処かで生きていれば良いのだと 言ってあげたら良かったのか。 4択でも3択でも2択であっても 僕はいつだって誤った方を選んでしまうらしい。

欲しかったのは それでも ただの一言で そっぽを向いた 僕の耳は キミの方に向いていたのに。

始まりは密やかに 終わるのは呆気なくて 夢を見ていたのだと ほら、 自分一人くらい いつだって騙せる。

忘れていた。 あまりにも長い間 キミが僕を飼っていたから こういう時は、 傍らの人に笑いかけて 抱きついて 上目遣いで オネダリすれば 淋しくなくなるんだったかな。

キミが僕に言った 優しい言葉が嘘であったなら とは 願っているのか 否定したいのか 忘れてしまいたくて 電気羊は夢を見る。

欲しかったのは 貴方の心の鍵でした。 けれども貴方は 中を見せてくれても 鍵だけはくれなくて ほらね、 肝心なときは いつだって私を閉め出すんだもの。

揺らがなかったかと問われれば 否定は出来ませんが 踏み切れなかったかと問われれば 否定は出来ませんが 何が不安だったのか 何が欲しかったのか それすら判らなかったから 青い鳥も困ってしまったのでしょうか。

いつの間にか 私を侵食していた其れは 消える間際に 私の半分を持って行ってしまいました。 欠片と破片だけ残されたまま 再構成などされないまま この先も生きていかなければならないかと思うと 信じると云う行為は 酷く曖昧で不安定で刹那的な劣情だったの…